オックスフォード大学の准教授の論文が職業選択への警鐘を鳴らす。
「コンピューターの技術革新がすさまじい勢いで進むなかで、これまで人間にしかできないと思われていた仕事がロボット等の機械に代わられようとしている。今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」そんな衝撃的な予測をするのは、英オックスフォード大学准教授でAI(人工知能)等の研究を行うマイケル・A・オズボーン氏である。
同氏が、同じ大学の研究員とともに著した『雇用の未来—コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文が、いま世界中で話題となっている。*
ビッグデータによる情報分析とセンサーによる認識能力を組み合わせることで、人間並みかそれ以上の「判断力」を備えたコンピューターの活用が始まっている。この動きは大量生産によりますます社会へ広がり浸透し、今まで機械化は不可能と思われていた高度な専門分野や知的サービス業にまでおよぶと考えられている。
そのことから同氏は、絶対に消えない職業として「ロボットやコンピューターには向いていない芸術などのクリエイティブな作業が求める職業」とあげている。10年後、20年後、さらにその先に続く来るべきロボット社会では、高次元でクリエイティブなスキルを身につけなければ、生き残ることは容易ではなさそうだ。